真珠貝を徹底解説!

真珠貝ってどんな貝?貝柱は食べられる?種類や用途について徹底解説!

目次

海の宝石として知られる真珠には、長い年月を経て美しいパールを形成する母貝「真珠貝」の存在が欠かせません。

真珠を形成する真珠貝には、さまざまな種類があり、食用されたり加工されたりと真珠以外の部分も驚くような用途で使用されています。

この記事では、真珠貝がどのような貝なのかを詳しく解説します。合わせて、真珠貝の貝柱が食べられるのかどうかや、真珠貝の加工についても紹介しているので、ぜひ最後まで読んでみてください。

 

真珠貝とは

真珠貝とは、真珠を形成することができる貝全般を指します。貝類の種類は世界中に10万種類を超えるといわれており、身近な貝であればアサリなどの食用貝でも真珠を形成することがあります。

しかし、真珠といっても品質はさまざまで、宝石として扱えるほど美しい真珠を形成できる真珠貝は10万種以上存在すると言われる貝のうちほんの数種類です。

 

真珠貝は英語で何という?

真珠は英語で「Pearl(パール)」と呼ばれます。そこから、真珠貝のことを「Pearl Oysters(パールオイスター)」と表現します。

「Oysters(オイスター)」と聞くと、日本でも食用されている牡蠣をイメージすることが多いですが、英語では「カキ、真珠貝」の総称として用いられており、食用されることが多い真牡蠣は「Pacific Oysters」と表現されます。

ちなみに、Pearlの語源は中世ラテン語の「Pirule(洋ナシ)」と考えられており、当時は養殖技術がなく洋ナシ型の少し歪な真珠が採れていたことが想像できますね。

 

真珠の日本語の語源は?

日本では、古くから山で採れた美しい石のことを「玉」、海で採れた美しい石のことを「珠」と呼び分けていました。

そのため、海で採れる真珠は「真(まこと)に美しい珠」として「真珠」と呼ばれるようになったと言われています。

 

真珠の持つ意味

日本では、真珠貝が母貝として年月をかけて真珠を形成する様子から、愛を象徴する宝石として扱われています。親から子への愛や大切な人への愛など、さまざまな愛を表現する宝石として親しまれている宝石です。

また、養殖技術が確立されるまでは非常に希少性の高い宝石であったことと、海で育まれる神秘性から「月の涙」と呼ばれ、涙の象徴を意味する宝石としても知られています。

結婚式などの慶事だけでなく、お葬式やお通夜などの弔事でも真珠のアクセサリーが身に着けられるのは、涙の象徴であり哀悼を表現できる宝石であることが理由です。

 

真珠ができる仕組み

真珠貝の中で美しい真珠が形成される仕組みはとても神秘的ですよね。

真珠は、貝の体内に異物が混入し吐き出せなくなってしまったものが核となって形成されます。吐き出せなくなった異物には、貝殻の内側の成分と同じ真珠層が何重にも重ねられていき、やがて真珠になります。

自然のなかで偶然作られた天然真珠は砂粒などが核になっているため、歪な形に形成されることも少なくありません。

一方で、養殖真珠は人の手で球状になりやすい核を挿入し形をコントロールしているため、比較的美しい球に形成されることが多いです。

 

真珠貝の種類

真珠貝には、さまざまな種類があります。続いては、宝石として扱うことのできる真珠を作ることができる真珠貝を紹介します。

 

アコヤ貝

アコヤ貝は、日本で広く知られている真珠貝です。きめ細かく美しい白珠の真珠を作り出すことで知られており、日本はアコヤ貝真珠の養殖事業において先進国と言われています。

高い養殖技術を用いて、真珠養殖に適した栄養価が高く海水温の冷たい日本の冬の海を過ごしたアコヤ貝の真珠光沢は大変素晴らしく、世界中で高く評価されています。日本の特産品としても世界中で高い人気を誇ります。

 

白蝶貝

白蝶貝は、白蝶真珠と呼ばれる10mm以上の大粒真珠を作り出す真珠貝です。真珠貝のなかでも特に大型の種類として知られており、殻長は平均30cm以上に成長します。

 ホワイト系の他、ゴールド系の真珠も採れることから、白蝶貝から採れたゴールド系真珠はゴールデンパールとして高い人気があります。華やかな白蝶真珠は慶事に身に着けるジュエリーとしても人気です。

 

黒蝶貝

黒蝶貝は、黒蝶真珠と呼ばれるブラック系真珠を作る真珠貝です。主に赤道付近のタヒチ海域に生息しており、黒蝶貝から採れる黒蝶真珠は古くからヨーロッパや中近東の王侯貴族に好まれています。

深く神秘的なブラック系の真珠は、威厳や哀悼などを表現できることから、日本ではブラックパールの一連ネックレスは年配の女性が身に着ける弔事用のジュエリーとしても知られています。

また、カジュアルにも身に着けられるブラックパールの一粒ネックレスは、若い方から年配の方まで幅広い年代の女性に人気です。

 

マベ貝

マベ貝は、半円型の真珠を作る真珠貝です。半円の真珠全般を「マベ」と呼び、特殊な養殖方法によって美しい半円に形成されます。

粒の大きさが白蝶真珠程の大粒なことや鮮やかで美しい真珠層の色合いを持つことから、真珠のなかでも特に高値で取引されており「幻のパール」とも呼ばれています。

近年は養殖業者が減少していることから、より希少価値が高まり、市場価格はさらに高騰しています。

 

池蝶貝

池蝶貝は淡水に生息する真珠貝で、淡水パールを作ることができます。日本では、琵琶湖や霞ヶ浦などに生息していますが、作られる真珠の価値はそう高くありません。

現在は中国で盛んに養殖されており、安価な淡水パールとして市場に流通しています。

 

コンク貝

コンク貝は巻貝の一種で、淡いオレンジがかった美しいコンクパールを作ることで有名です。真珠を作る巻貝は非常に珍しく、コンクパールは非常に希少価値が高い真珠として高値で取引されます。

巻貝の形状上、核を入れるのが非常に難しいため、流通しているコンクパールのほとんどは天然真珠です。

 

鮑(あわび)

食用貝として知られる鮑も、真珠を作り出す真珠貝の一種です。鮑から採れるアワビ真珠はアバロンパールと呼ばれており、特産地のニュージーランドでは古くから親しまれています。

日本でも古くから鮑から真珠が採れることは知られており、「鮑珠(あわびだま)」と呼ばれていました。

アワビ真珠は1年で25mmほどしか成長しない小粒の真珠です。しかし、アワビ真珠ができる確立は数万個に1個の確率と言われており、その希少製から小粒ながらも希少価値の高い真珠として扱われます。

 

帆立(ほたて)

鮑と同じく、食用貝として知られる帆立からも真珠が採れることがあります。帆立から採れる真珠はスキャロップパールと呼ばれており、アメリカ産の帆立などから発見されることが多いです。

鮑に比べれば、真珠が見つかる割合は高いですが、宝石として扱える品質のものは少ないです。宝石として扱える品質のスキャロップパールは10~100万個のなかに1粒程度と言われています。

宝石としての価値はそう高くないものの、食用帆立から見つかる割合が高いため、たびたび話題になります。

 

真珠貝の身や貝柱は食べられる?

真珠が作られる真珠貝ですが、その身や貝柱は食用できるものが少なくありません。

特に、日本で主に養殖されているアコヤ貝は貝柱を食用でき、真珠の水揚げシーズンには地元の鮮魚店などでアコヤ貝の貝柱が多く出回ります。

しっかりと発達した貝柱は弾力があり、地元では高級食材として親しまれています。身も食用は可能ですが、旨味などは少なくあまり食用される機会はないようです。

アコヤ貝自体が食用を目的として養殖されている訳では無い点や、主に貝柱しか食用として扱われないこと、非常に足が早いことから、地産地消されるケースが少なくありません。

しかし、最近は冷凍や保存技術の発展により通販などでアコヤ貝の貝柱が販売されていることもあります。

アコヤ貝の貝柱を食べてみたいという人は、インターネット通販などでお取り寄せしてみてはいかがでしょうか。

 

真珠貝の貝殻はジュエリーとして活用されることも

真珠貝はその貝殻もジュエリーとして活用できるものがあります。真珠貝の内側は美しい真珠層になっており、「マザーオブパール」と呼ばれ宝石として扱われます。

真珠と同じ美しさを持ちつつ、貝殻の硬さを保つことができるマザーオブパールは古くからさまざまな物の装飾に用いられてきました。

日本では江戸時代以降、日本刀の拵えや甲冑などの装飾に用いられており、明治以降は貝ボタンとして加工されることも多かったようです。

マザーオブパールとして扱われる真珠貝には以下の種類があります。

  • アコヤ貝
  • 白蝶貝
  • 黒蝶貝
  • コンク貝

パールに比べると安価ですが、美しい輝きを持ち加工もしやすいことから、近年人気が高まっています。

なお、マザーオブパールについて詳しくは▶︎マザーオブパールとは?シェルとの違いから特徴、相性の良い宝石まで徹底解説

 

知る程ハマる真珠貝の魅力

今回は神秘的な海の宝石・真珠を生み出す真珠貝について紹介しました。真珠はさまざまな貝で形成されるものの、宝石としての価値を持つ真珠を生み出せるのはわずか数種類です。

特に、日本で盛んに養殖されるアコヤ真珠は、その品質の高さから世界中のジュエリー業界から高く評価されています。

真珠のルーツである真珠貝自体も、マザーオブパールとしてジュエリーに加工されるなど、真珠も母貝も美しい宝石となる神秘的な貝であることがよく分かりますよね。

真珠は知れば知るほど魅力が深まる宝石です。ぜひ、真珠の魅力を知り、その美しさを身にまとってみてください。

5色の無調色真珠ブランドERIS VELINA(エリスヴェリーナ)は、国産アコヤ貝真珠を扱う真珠専門店です。その他、海外から厳選して仕入れるシロチョウ真珠、クロチョウ真珠なども取り扱っているなど、良質な真珠ジュエリーを上品で永く身に着けられるシンプルデザインでご提供しています。

大切な母や妻、娘に贈る真珠ジュエリーや女性が自分自身のために選ぶ真珠ジュエリーを多数ご用意しております。真珠ジュエリーについては、ぜひERIS VELINAへお気軽にご相談ください。

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