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真珠の品質の評価項目には、巻き、色、サイズなどさまざまな項目がありますが、真珠特有の美しさを作り出していると言っても過言ではないのが「光沢(テリ)」です。真珠の光沢とはどのように生まれ、どのように評価されるのでしょうか?
今回の記事では真珠の美しさの大きな指標となる「光沢(テリ)」について解説します。光沢の良い真珠の3つの条件や、光沢の良い真珠の見分け方、真珠の光沢について重要なポイントを詳しく解説するので、ぜひご一読ください。
真珠の品質については、以下の記事で詳しく紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。
▶真珠の品質は何で決まる?色・巻き・光沢(テリ)など、真珠の価値が決まる8項目を徹底解説
真珠の光沢(テリ)とは?
「光沢(テリ)」とは真珠の品質8項目のひとつで、「照り」や「輝り」と表記されることもあります。簡単に表現すると、真珠の表面に表れる輝きのことですが、真珠の光沢とは「色彩をともなった輝き」と表現する方が相応しいでしょう。
真珠の光沢を作り出す2つの反射光
真珠の表面は球体なので、真珠に当たった光の一部は真珠の表面で反射され、一部は真珠層の内部に透過して何層にも積み重なった真珠層の各層で屈折しながら表面に反射されます。
複数の反射光が重なり合うことで美しい干渉色と、内側から輝くような真珠特有の輝きが生まれます。光沢は真珠の見た目の美しさを大きく左右する要素であり、真珠の価値を決めると言っても過言ではない重要な評価項目です。
光沢の良い真珠の3つの条件
光沢の良い真珠を作る3つの条件とは何でしょうか?ここでは光沢を左右する条件について詳しく解説します。
1.真珠層に一定以上の厚みがあること
真珠に当たった光は、何層にも重なる極薄の真珠層の内部で屈折し干渉を繰り返すことで、複雑で豊かな色合いの輝きを生みだします。
そのため、真珠層に厚みがある真珠では、より深い層まで光が届き反射されることで、内側から輝くような奥深い光沢が得られます。
一般的な真珠層の厚みは0.4mm〜0.6mmで、厚み0.3mmぐらいまでの真珠は「薄巻き」と呼ばれています。薄巻きの真珠では真珠層での光の屈折が少なくなり、強い干渉色が生まれず単純で表面的な輝きしか見られません。美しい光沢を持つためには、0.4mm以上の巻き厚があることが大切です。
2.真珠層が整然と、キレイに並んでいること(真珠層の質)
真珠層は0.35ミクロン程度の極薄の層が、何千層も積み重なったレンガ構造をしています。真珠層は規則的にかつ緻密に並んでいることが大切で、整った真珠層であればあるほど真珠内に入り込んだ光が規則正しく反射されて、統一感のある光沢を作り出します。
各層の厚みが異なったり重なり方が不規則だったりなど、真珠層の結晶構造が悪い場合は、光が真珠内で乱反射を起こしてしまい美しい光沢は生まれません。
3.球体で表面が滑らかであること
いくら真珠層の質が高くて美しい光沢のある真珠でも、表面が凸凹していたり傷が目立ったりするようでは、見た目の美しさは損なわれてしまいます。歪みのない球体で、傷がない(少ない)滑らかな表面である真珠の方が、より美しくより強い光沢が現れます。
光沢の良い真珠の見分け方
真珠の光沢は真珠の美しさや価値を大きく左右する要素であるにもかかわらず、ダイヤモンドの4Cのような明確な数値で計測できるものではありません。
真珠の光沢の良し悪しを見極めるためには経験豊富なプロの目に頼るしかなく、それ故に真珠は他の宝石よりも品質を評価するのが難しいと言われています。
しかし、宝飾店で複数の真珠を見比べていると、プロでなくても「こちらの真珠の方がきれいだな」と、直感的に美しさを感じ取ることができるでしょう。ここでは、一般の方でも分かりやすい、光沢の良い真珠の見分け方を紹介します。
対象物をより鮮やかに映す
真珠の光沢の良し悪しは、真珠を見つめた時に自分の顔が真珠の表面にどのように映し出されるかを見ることで分かります。光沢の良い真珠ほど、磨き上げられた鏡のように対象物をくっきりと明確に反射します。逆に光沢が乏しい真珠は、くもった鏡のようにぼんやりとした像しか映し出しません。
干渉色が濃く現れやすい
干渉色とは光の反射や屈折によって生み出される色のことで、一般的に光沢の良い真珠ほど干渉色が濃く現れます。
真珠の表面の照明があたって白く輝いているなっているところの周りを見て、ピンクやグリーンの干渉色の濃さを見比べてみてください。干渉色がより濃く見える真珠の方が、光沢の良い真珠と言えるでしょう。
真珠の美しさを左右する、真珠の光沢について重要なポイント
真珠の光沢(テリ)とは、真珠の内側から滲みだすような干渉色を伴った輝きであり、真珠の本質的な美しさを作り出している要素です。ここでは、真珠の光沢について知っておきたい3つの重要ポイントを解説します。
ポイント1:絶対値で評価できない
真珠自体の大きさや真珠層の厚みは精密な機械により数値で計測できますが、真珠の光沢は絶対値で計測できるものではありません。
真珠に白色光をあててカメラで撮影して光の強弱を計測する方法などの試みがされているものの、干渉色を伴う真珠特有の光沢は機械では測定できません。真珠の美しさを決める光沢の判別は、経験を積んだプロの目によってのみ可能です。
ポイント2:光沢がある真珠は経年劣化しにくく寿命が長い
光沢の良い真珠は見た目が美しいだけでもなく、経年劣化しにくいという特徴もあります。光沢が良い真珠であるということは、しっかりと巻いていて加工傷がない真珠であるということです。
質の良い真珠層が厚く巻いており、表面の加工傷のない真珠は、経年によって変色したり真珠層が剥がれたりすることが少なく、長く美しいままで使い続けられます。
一般的なアコヤ真珠の寿命は20〜30年と言われていますが、巻きが薄い真珠は2〜4年で黄ばみや光沢の著しい劣化が見られ始めることもあります。
ポイント3:美しい光沢を保つにはお手入れが不可欠
美しい光沢の真珠を選ぶことは大切ですが、真珠の光沢を衰えさせず美しいまま使い続けるためには、お手入れが欠かせません。日常的なお手入れは、真珠を着用した後に柔らかい布でさっと全体を拭くだけで大丈夫です。汗をかいた時や汚れが目立つ時は、柔らかい布で一粒づつ揉むように丁寧に拭きましょう。
また、真珠の表面に細かな傷がつくなどして光沢が鈍化してきた場合は、ERIS VELINA(エリスヴェリーナ)のパールクリーニングがおすすめです。一番外側にある真珠層を「むく」ことで、真珠本来の光沢が取り戻せます。
光沢は真珠の美しさを決める最も大切な評価基準
数ある真珠の評価項目の中でも、光沢は真珠の見た目の美しさに大きく係わる項目です。また、強い光沢はしっかり巻いた真珠であることの証でもあり、真珠の耐久性にも影響します。
真珠の街「神戸」を拠点とする真珠専門店『ERIS VELINA(エリスヴェリーナ)』では、見た目の美しさはもちろん、長くご愛用いただけるよう品質にもこだわって真珠を厳選しています。
真珠の劣化を早める加工キズのある真珠は避け、真珠層がしっかり厚く巻かれた光沢と色の美しい真珠をジュエリーとして加工しています。美しい光沢を持ち耐久性にも優れたパールジュエリーを、安心してお選びいただけます。
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