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パールネックレスなどを購入する際に、「無調色真珠」という表記を目にしたことはありませんか?調色された真珠と、そうでない無調色真珠にはどのような違いがあるのでしょうか。
「無調色の方が高品質で高価」という印象を持つ方も多いかもしれませんが、無調色であることが、必ずしも真珠の品質の高さを示すわけではありません。
この記事では、調色と無調色の違いから、無調色真珠を選ぶメリットや注意点、真珠の耐久性に影響する過度な加工まで詳しく解説しています。真珠のご購入を検討されている方は、ぜひ最後までご覧ください。
なお、真珠の品質については、以下の記事で詳しく紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。
▶真珠の品質は何で決まる?色・巻き・光沢(テリ)など、真珠の価値が決まる8項目を徹底解説
調色とは?無調色真珠との違い

*写真:無調色真珠
真珠は、貝から取り出された後、そのままではなく、パールジュエリーとして使用される前にいくつかの加工工程を経ます。
まず、真珠を有機溶剤に浸けて漂白を促進する「前処理」が行われます。これにより、真珠層に含まれる黄色い色素が抜け、白さが引き立ちます。
次に、オキシフルや可視光線などを使い、真珠内部の不純物による黒ずみを取り除くための「漂白」が行われ、染みや汚れが落ちることで、真珠本来の輝きが戻ります。その後、「調色」と呼ばれる工程で、真珠の核と真珠層の間に特殊な染料を染み込ませて色を整えます。
このように、調色が施されたものを「調色真珠」、前処理と漂白のみで調色されていないものを「無調色真珠」と呼びます。
『調色真珠』:市場に多く流通する真珠
現在、流通している真珠の約90%が調色された真珠です。調色の目的は、漂白によって薄れた真珠の淡いピンク色を補うこと。言い換えれば、うっすらとお化粧を施すようなイメージです。
調色には、真珠本来の美しさを引き立て、ネックレスなどに仕立てる際に色味を整える役割があります。真珠を染め上げたり傷つけたりするような染色や着色とは異なり、国際的にも認められている伝統的な技法です。
『無調色真珠』:調色されていない自然な美しさ
一方、無調色真珠は市場全体のわずか10%ほどと、非常に希少です。調色された真珠を「お化粧をした真珠」とするなら、無調色真珠は「すっぴんの真珠」。貝から取り出されたままの自然な美しさを保った真珠です。
前処理と漂白のみで十分に美しく仕上がる珠だけが、調色を施さず「無調色真珠」として流通します。
なかでも、雪のように澄んだ真っ白さを持つ無調色真珠は、特に高く評価されます。自然な状態でこれほどの白さと透明感を持つ真珠は極めて希少であり、無調色真珠の中でも最上級とされています。
調色に頼らずとも際立つその白さこそが、無調色真珠ならではの魅力です。
無調色真珠の3つのメリット
*写真左:無調色真珠/右:調色真珠
市場に流通している真珠の大半が調色された真珠ですが、調色されていない無調色真珠のメリットとは一体何でしょうか。
① 経年変化に強く、長持ちしやすい
無調色真珠は、調色加工を経ていない分、真珠層に傷がつくリスクが少なくなります。調色は通常、品質を損なうものではありませんが、加工時に微細なダメージが加わる可能性もゼロではありません。
無調色真珠はそのリスクを避けられるため、品質が長持ちする傾向があります。
② 高品質な珠が多い
無調色真珠に選ばれる原珠は、最低限の処理だけで美しさが際立つ、高品質なものばかり。巻きが厚く、テリの強い珠が多く使用されます。
無調色であること自体が品質の証明ではありませんが、結果として無調色真珠には良質な珠が選ばれやすい傾向があります。
③ 自然で柔らかな色味
無調色真珠は、柔らかく自然な色合いが特徴です。品質が多角になるにつれて白雪のようなホワイトカラーに近づきます。
その一粒一粒に個性があり、人工的に色味を揃えた調色真珠とは違う、真珠本来の魅力を楽しむことができます。
無調色真珠の3つのデメリット

*写真上:無調色真珠/下:調色真珠
魅力の多い無調色真珠ですが、「無調色真珠=品質の高い真珠」というイメージが先行しやすいため、無調色真珠を購入するデメリットもあります。
① 価格が高め
無調色真珠は流通量が少なく希少価値があるため、調色真珠よりも高値で取引される傾向があります。特に、同等の条件で比較すると、無調色真珠の方が高価になる場合がほとんどです。
価格を重視してジュエリーを選ぶ場合は、調色真珠も検討の選択肢に入れると良いでしょう。
② 品質にばらつきがある
無調色真珠=高品質という印象を利用して、あえて調色を施さず、品質の低い珠を無調色として販売する業者も存在します。
巻きが薄くテリのない珠や、黄ばみが強くマットな印象のものもあるため、注意が必要です。また、調色をしていなくても、過度な漂白で真珠層にダメージを与えているケースもあります。
③ 取り扱い店舗が少ない
無調色真珠は流通量が少なく、特に低価格帯のショップでは取り扱っていないことも。信頼できる真珠専門店での購入がおすすめです。
品質の高い無調色真珠のジュエリーを購入したい場合は、さまざまなパールジュエリーを取り揃えている真珠専門店がおすすめです。
無調色と調色の見分け方
「パールジュエリーを購入する時に、無調色か調色か知りたい」
「手持ちのパールジュエリーが無調色なのか気になる」
無調色真珠と調色真珠は、見た目だけで判断できるのでしょうか?無調色真珠と調色真珠の見分け方を解説します。
① 見た目での違い:ピンクの出方に注目
真珠の色は、「実体色(ベースカラー)」と「干渉色(光の反射によって生まれる色)」の組み合わせで決まります。
無調色真珠のピンク味は干渉色による自然なもので、柔らかくナチュラルな色合いが特徴です。一方、調色真珠のピンクは、染料によって改良された実体色で、ややはっきりとした色味になります。
両者を並べて比較すると、調色真珠の方がピンクの色がやや濃く、均一に見える傾向があります。
② 鑑別書や商品タグ:明記の有無を確認
もっとも確実なのは、鑑別書や商品タグに「無調色」や「ナチュラル」といった表記があるかを確認することです。
特に鑑別書がある場合、その真珠が無調色であるかどうかが明確に記載されています。鑑定書がない場合でも、信頼できる販売店であれば、商品タグや説明文に「無調色」または「ナチュラルカラー」と明記されていることが一般的です。
一方、市場に流通する真珠の大半は調色済みであるため、調色真珠にわざわざ「調色」と記載されることはほとんどありません。したがって、無調色の記載がない場合は、調色された真珠と考えるのが自然です。
無調色=高品質、調色=低品質とは限らない

*写真:無調色真珠の選別
無調色真珠は希少性が高く、調色をしなくても美しい珠が多いことから高品質な傾向があります。その透明感ある白と奥行きのある光沢は人々を魅了します。
しかし、「調色は低品質」というわけではありません。調色は真珠の美しさを引き出すための伝統的で国際的にも認められた加工技術であり、品質を損なうものではありません。実際に、テリや巻きがしっかりとした高品質な調色真珠も数多く存在します。
一方で、「無調色は高く売れるから」と、品質の低い珠を調色せずにそのまま販売したり、過度な漂白や研磨を施して一時的な美しさを演出したりするケースもあります。そうした過剰な加工は、かえって真珠層を傷つけ、劣化を早めてしまう原因になることも。
大切なのは、「調色か無調色か」ではなく、「どんな品質の珠が使われ、どのように加工されているか」です。購入の際は、信頼できる真珠専門店で選ぶことをおすすめします。
良質な無調色真珠を買うなら『ERIS VELINA』へ
調色と無調色、それぞれの違いや特徴を解説しました。
無調色真珠は自然な美しさと希少性が魅力ですが、知識が無い方にとって判断が難しく、店によって品質にばらつきがあることも。そのため、信頼できる真珠専門店を選ぶことが重要です。
神戸発の真珠ブランド『ERIS VELINA(エリスヴェリーナ)』では、巻きが厚くテリのある高品質な無調色真珠のみを厳選し、上品なジュエリーに仕立てています。
温かみのある白さが魅力のアコヤ真珠はもちろん、気品のあるホワイト系の白蝶パール、黄金色に輝くゴールデンパール、濡れたような神秘的な黒色の黒蝶パール、希少性の高いブルーアコヤなど、さまざまな無調色真珠のジュエリーを取り揃えています。
透明感ある美しい無調色真珠を選びたい方は、ぜひ『ERIS VELINA』をご検討ください。
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