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娘の結婚が決まると、両家の顔合わせや結納の有無、結婚式についての段取りなど、さまざまな準備が必要になります。そんななか、多くの親御様の脳裏を過る「嫁入り道具って持たせるべき?」という疑問。
古くからの風習として嫁入り道具の習わしが伝わっていますが、現代でも必要なのか?どのような物を準備するのか?など、悩む方も少なくありません。
今回は以下のようなお悩みをもつ方に、嫁入り道具に関するさまざまな情報をお届けします。
- 嫁入り道具って何のために持たせるの?
- 嫁入り道具は誰が準備するの?
- 嫁入り道具ってどんな物を持たせるの?
- 嫁入り道具って令和の時代でも必要?
- 令和の時代に合った嫁入り道具ってどんなもの?
結婚する花嫁が持つ大切なお道具について、ぜひ知っておいてくださいね。
合わせて、結婚する娘への定番の贈り物、パールネックレスについては以下の記事でも紹介しています。こちらも合わせて参考にしてみてください。▶︎大切な彼女や娘、妻、母に贈るパールネックレスのプレゼント|真珠を贈る意味から選び方まで紹介
嫁入り道具とは
嫁入り道具とは、結婚に際して女性が嫁ぎ先に持参する家財道具です。「婚礼道具」「花嫁道具」と呼ばれることもあり、その歴史は17~18世紀頃には既に始まっていたと考えられています。
もともとは、武家や大名など裕福な権力者が行っていたものですが、時代の移ろいと共に徐々に庶民にも嫁入り道具の風習が広まりました。
嫁入り道具を運び込む際には、長持ち(調度品などを入れるための長方形の大きな箱)に収めて棹で担いで運んでいましたが、自動車が普及し始めると嫁入り道具をトラックの荷台いっぱいに詰んで運ぶ「嫁入りトラック」というもの見られるようになったそうです。
花嫁が嫁ぎ先で生活に困ることのないようにと、衣服や家具などさまざまなものを持ち込む嫁入り道具は、持参金の意味合いもあったと考えられています。
嫁入り道具は誰が準備する?
嫁入り道具は、一般的に花嫁の親が用意するものと考えられてきました。大切な娘が嫁ぎ先で、物に困る事のないようにと、親は時代に合ったさまざまな嫁入り道具を用意して持たせていました。
基本的には、結納を行った際に男性側から贈られる結納金を使って嫁入り道具を用意しますが、娘の嫁入りを華やかに送り出そうと出来る限り豪勢な嫁入り道具を用意する親御様も少なくありませんでした。
当時、結納金は嫁入り道具を準備するために収められていることが多かったため、結納が一般的に行われていた時代には、当たり前に嫁入り道具も用意されていたと考えられます。
伝統的な嫁入り道具一式
嫁入り道具の種類は地域によってさまざまな決まりがあります。ここでは伝統的な嫁入り道具についてみていきましょう。
桐製たんす
桐製のたんすは、吸湿性、防虫性、耐久性に優れ、昔から高級家具として扱われています。一生モノの家具として、娘の嫁入りの際に桐製のたんすを持たせることが多かったようです。
また、地域によっては桐製のたんすに他の嫁入り道具を収めて運び込むことも多かったようで、たんす一杯に着物や食器など、さまざまな物を詰めて嫁入り道具として持たせていました。
着物
普段着として着物を着用していた頃は、娘が結婚する際に一生分の着物を親があつらえて嫁入り道具として持たせることが一般的とされていたそうです。
黒留袖や黒紋付のほか、普段着として着用する着物など、たくさんの着物を嫁入り道具として持たせていました。
結婚後、夫の家に嫁入りする際には、夫側の家紋ではなく、生家の家紋を着物に付けます。東日本では娘の父から受け継いだ家紋を、西日本では母から受け継いだ女紋を娘に与える風習が現代まで続いています。 これは、娘が嫁ぎ先で嫁入り道具として持ち込んだ着物を、自分のものであると証明できるようにという親心でもあったと言われています。
鏡台
鏡台も定番の嫁入り道具のひとつです。
古くから、鏡には神様が宿ると考えられてきました。嫁入り道具として鏡を持ち込むことで、家内安全や無病息災を祈り、娘の末永い幸せを願っていたと言われています。
また、着物を着る際は背面を確認するために三面鏡が必要でした。嫁ぎ先で姑の持ち物である鏡を借りるのは気を遣うだろうと、大きな三面鏡のついた鏡台を嫁入り道具として持たせていたとも言われています。
布団
嫁入り道具として、自分の布団を持ち込むことも多かったそうです。長く使える質の良い布団を用意して嫁入り道具として持たせていました。
「婚礼布団」とも呼ばれ、1組だけでなく夫の分や客用の布団など、何組もの布団を嫁入り道具として持ち込む風習がある地域もあったそうです。また、布団の他にも座布団などを嫁入り道具とするなど、地域によってさまざまな風習があります。
食器
生活の必需品である食器も、嫁入り道具として持ち込まれる定番の家財道具でした。銚子や木杯、重箱、祝い膳など、花嫁はさまざまな食器類を嫁入り道具として輿入れの際に持たされます。
しかし、徐々に外国文化が浸透するに連れて食器は、洋皿やティーカップ、カトラリーなどに形を変えていきました。食器棚にたくさんの食器を詰めて嫁入り道具とする地域もあったそうです。
令和でも嫁入り道具は必要?
嫁入り道具について分かってきたものの、時代の移り変わりによって結婚に関するさまざまな価値観が変化しています。娘の結婚を控えた親御様のなかにも「嫁入り道具を持たせた方がいいのか?なくてもいいのか?」と悩む方が多くいます。
ちなみに、ゼクシィ結婚トレンド調査2023の結果によると、2023年に結婚した対象カップルのうち結納を行ったのは全体の5.6%でした。結納を行ったうち、結納金を収めた割合は86.2%、結納金の平均額は103.3万円です。
元々、嫁入り道具は結納金で用意するものと考えられていました。そのため、結納を行い結納金を収められた場合には、嫁入り道具を用意するのがマナーと考えられるでしょう。
もちろん、親心で嫁入り道具を用意する親御様もいます。その際には、結婚祝い金等と別に30~50万円前後を予算として数点の嫁入り道具を用意するケースが多いようです。
令和の嫁入り道具にはどんなものが選ばれている?
嫁入り道具を用意するといっても、時代は大きく変わっています。時代に合った家財道具を選ばなければ、嫁入り道具として持ち込みにくくなってしまうことでしょう。続いては、令和の時代にあった嫁入り道具について紹介していきます。
家具
嫁入り道具の定番とされていた桐のたんすや鏡台ですが、現在では「洋風の家の雰囲気に合わない」「大きすぎて部屋に入らない」などの理由で選ばれることが少なくなりました。「新婚生活を送る家の家具は夫婦で決めたい」という声も多く、娘からNGが出るケースも多いです。
ダイニングテーブルや食器棚など、結婚生活で必要な家具を結婚祝いをかねて贈る親御様も多いです。しかし、デザインなどは自分で選びたいという娘様の気持ちを汲んで、親御様が支払いのみを行うケースも少なくありません。
家電
家電製品は家具と同じく、新居の規模やライフスタイルにあったものを選ぶ必要があるため、嫁入り道具として選ばれることが少なくなりました。
しかし、洗濯機、冷蔵庫、エアコンなどの比較的高額な白物家電は、親御様が結婚祝いを兼ねて購入し、嫁入り道具として持たせるケースもあります。
布団
生活の必需品である布団ですが、ベッドが広く普及した現代では、選び方にも注意が必要です。布団を嫁入り道具として持たせたいと考えている場合、ベッドの大きさなどは事前に確認しておいた方がよいでしょう。
また、客用布団などはあれば重宝するものの、収納場所に困ることもあるため、事前に娘夫婦へ打診が必要です。
印鑑
結婚後、さまざまな手続きに必要となる印鑑も、現代の嫁入り道具として多く選ばれています。長く使える品質の良いものや、実印、銀行印などのセットもよいでしょう。
一方で、行政が押印廃止を進めている背景もあり、実用性よりも結婚の記念となるデザイン性の高いものを選ぶ親御様も増えています。
礼服
結婚すると、親戚付き合いが増え冠婚葬祭の機会が多くなります。冠婚葬祭の際に、着る物に困ることのないよう、嫁入り道具として礼服を持たせる親御様も多いです。
本来の嫁入り道具の意味合いに相応しい道具として選ばれており、ついつい自分で準備をし忘れる数珠などをセットにして贈ると、弔事の際に重宝されます。
着物
嫁入り道具の定番としても用意されていた着物ですが、現代では一生分の着物を持たせることは殆どありません。しかし、日本の伝統的な衣装であり、格式と礼節を示すことのできる着物を嫁入り道具として持たせたいという親御様もいらっしゃいます。
1着だけ持たせるとしたら、さまざまなシーンで着用できる付け下げを選ぶのがよいでしょう。また、お母様が生家から女紋の着物を嫁入り道具に持たせてもらったのなら、娘様にも女紋の着物を仕立てて、伝統を受け継ぐのがおすすめです。
お母様やお母様の生家のご先祖様の想いを、今後も途絶えさせることなく繋いでいけることでしょう。
パールネックレス
人生のさまざまなシーンで活躍し、尚且つ価値のある物を嫁入り道具として持たせたいと考える親御様にはパールネックレスが選ばれています。
特に、品質の良い真珠を使った一連パールネックレスは、冠婚葬祭やセレモニーなどに相応しいジュエリーのため、結婚した女性にとってさまざまなシーンで活躍してくれることでしょう。
特に、弔事においては洋装で出席される場合、パールネックレスを着用するのがマナーです。娘様が和装の喪服を持っていない場合は、礼装の一部としてパールネックレスを持たせたいと仰る親御様も少なくありません。
その他にも、結婚式や特別なお出かけ、子どもが生まれた場合はお宮参りや七五三、入学式や卒業式など、人生の節目となるイベントで身に着けられるジュエリーです。結婚という幸せな門出に華を添えてくれる嫁入り道具となるでしょう。
親が娘に贈る嫁入り道具を選ぶポイント
嫁入り道具は、娘を想う親の気持ちそのものでもあります。しかし、選ぶ品物によってはその想いが上手く伝わらないこともあるでしょう。
大切な娘を想う気持ちを伝えられる嫁入り道具を選ぶなら、以下のポイントに注意して選んでみてください。
娘の生活に必要なものを選ぶ
せっかく嫁入り道具を用意しても、娘のライフスタイルに合わないものでは使ってもらえません。あまり他人を家にあげたくないタイプの娘に客用布団を持たせても、収納スペースを圧迫してしまうだけですし、結婚してもしばらく子どもを持つ気はないから独身時代の家具家電を使いたいというケースもあるでしょう。
特に、現代では晩婚化や共働きなど、親御様と結婚生活に対して違う価値観を持っているというケースも多いです。現代を生きる娘に何が必要なのかを考えて嫁入り道具を選ぶのがおすすめです。
娘の生活の支えになるものを選ぶ
本来、嫁入り道具は娘が嫁ぎ先で苦労する事のないように、という親心がこもった贈り物です。娘が妻として新しい生活を始めるなかで支えになるような贈り物を選びましょう。
家事が楽になるロボット掃除機や調理家電など、夫婦としての生活が快適に送れる贈り物を選ぶのがおすすめです。また、妻として夫側の親族との交流で恥をかくことのないよう、礼服やパールネックレスなど、限られたシーンで使うものを用意してあげるのも親ならではの贈り物と言えます。
娘の意向に沿ったものを選ぶ
昔は2世帯、3世帯で同居するのが当たり前だったため、家屋はある程度広く、蔵などもありました。大型家具やかさばる嫁入り道具を持たせても、収納場所に困ることはそうなかったでしょう。
しかし、現代ではマンションやアパート暮らしも一般的です。また、夫婦のどちらかに転勤の可能性がある場合、今後の引っ越しを考えると大型の家具やかさばるものを嫁入り道具にするとゆくゆく困るということもあります。
「嫁入り道具としてこういう物を持たせたいと思っているんだけど」と娘様に打診してみるのがおすすめです。娘を大切に想う気持ちがこもった嫁入り道具だからこそ、喜んでもらえるものを贈れるように娘様の意向もよく確認してみてください。
娘の幸せな結婚生活を願って嫁入り道具を選ぼう
今回は嫁入り道具について紹介しました。古くから結婚の際の風習として続いてきた嫁入り道具という文化ですが、時代と共にさまざまな移り変わりがあります。
定番だった桐製のたんすや鏡台、布団などのなかには、現代の嫁入り道具として不釣り合いなものもあります。娘様の意向をよく確認して、嫁いだ後の娘様の生活の支えになるお道具を選んでみてください。
洋風の部屋には似合わない大きな箪笥や鏡台、かさばる布団、自分で着付けができない着物など、定番の嫁入り道具では娘は喜ばないかもしれない、と心配な親御様。ぜひ、冠婚葬祭やセレモニーで活躍し、大人の女性としての品格を演出できるパールネックレスを選んでみてはいかがでしょうか?
冠婚葬祭で大人の女性としての振る舞いを求められるなか、パールネックレスはきっと娘様の支えとなり、上品で清楚な魅力を演出してくれます。嫁入り道具としてパールネックレスをお探しの場合は、ぜひERIS VELINAにご相談くださいませ。
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