真珠の傷を徹底解説|真珠についた傷は修理できる?傷の種類やえくぼとの違いとは

真珠の傷を徹底解説|真珠についた傷は修理できる?傷の種類やえくぼとの違いとは

目次

「傷ついた真珠は価値が低い?」
「万が一真珠に傷がついてしまったら直せるの?」

真珠は傷の無いものの方が品質が高く価値も高いというのが、一般的な評価です。しかし、傷と一口に言っても傷の付いた課程や程度によって、避けた方が良いものとあまり気にしなくてもよいものがあります。

今回の記事では「真珠の傷」について詳しく解説。傷の種類や万が一傷つけてしまった時の修理方法、真珠を傷つけないためにできることなどを紹介するので、ぜひご一読ください。

 

真珠の傷とは?

真珠の加工傷

真珠は生きた貝が長い期間をかけて作り上げる有機質の宝石であるため、完璧に無傷の真珠はないと言えます。また、真珠のモース硬度は3~4で、鉱物でできた宝石に比べると柔らかく傷付きやすいと言えます。

真珠の傷には大きく分けると、真珠の養殖中に作られた天然キズと、真珠を加工する際に付いた加工キズ、そして使用中にぶつけたり落としたりすることでついた使用キズの3種類に分かれます。

 

天然キズ|真珠の形成過程でついた自然な傷

天然キズとは、真珠が形成される過程で自然についた傷のことです。真珠は海や湖に生きる母貝の中で、少なくとも数カ月、良質な真珠は1年半以上もかけて大切に育まれていく宝石です。

真珠層が徐々に積み重ねられていく過程で、真珠層が均一にならなかったり不純物が混じったりすることで、真珠の表面にシワ、凹み、突起、エクボなどができてしまいます。

生きた貝が作り上げる真珠だからこそ傷は付き物で、どの真珠でも大なり小なり何らかの傷を持っています。養殖期間が長く、真珠層が厚いほど天然キズができる可能性が高いといえます。

天然キズでもないに越したことはありませんが、目立たぬ小さなものなら真珠の品質に影響することはありません。

 

加工キズ|真珠を加工する過程でついた傷

養殖期間を終えて浜揚げされた真珠の多くは、染み抜き加工(漂白)や調色加工を経てから、ジュエリーとして仕立てられます。染み抜きや調色は真珠本来の輝きを補完するもので、国際的にも認められている処理です。

しかし、過度の漂白や調色を行うと真珠層を傷めてしまうことがあります。また、真珠をジュエリーとして加工する際にも、道具や金属と当たって真珠の表面に傷がついてしまうことがあります。

このような加工の過程でできた人為的な傷は、加工キズと呼ばれています。

加工キズには、ひび、割れ、剥れなどがあります。真珠の表面層が傷ついてしまうため、はじめは目立たない小さな傷であっても、使用しているうちに傷が進行してしまうことがあるため要注意です。

 

使用キズ|後天的に硬いものにあたってできた傷

真珠のモース硬度は3~4で、ダイヤモンド(硬度10)やサファイア(硬度9)といった宝石に比べると、柔らかくて傷つきやすいという性質を持っています。

真珠を普通に着用していて傷がつくことはありませんが、硬く尖ったものにぶつけたり落としたりすると、表面に傷がついてしまいます。

また、パールジュエリーを他の宝石と一緒に保管していると、真珠よりも硬度の高い金属や宝石にあたって傷ついてしまうことがあります。

このように、使用や保管によって後天的についてしまった傷が使用キズです。なるべく傷つけないように使用や保管方法に気を配ることが大切です。

 

真珠のえくぼと傷の違いとは?

真珠のえくぼ

真珠の表面に現れる自然の凸凹は、「えくぼ」と呼ばれることがあります。えくぼも天然キズの一種で、ほとんどの場合は真珠の耐久性や品質には大きな影響はありません。

加工の際に金具で隠したり、目立たない位置にセッティングしたりすることで、えくぼのある真珠でも問題なく美しいパールジュエリーに使うことができます。

 

真珠に使用キズがついてしまったら?

真珠キズと汚れ

「真珠の指輪を着用中に、ドアに思いっきりぶつけてしまった」
「パールネックレスをアスファルトの道路に落としてしまった」

万が一真珠に傷をつけてしまった時は、どのように対処すればよいのでしょうか?真珠に傷をつけてしまった時の対処法を解説します。

 

真珠についた使用キズは修理でできる?

基本的には、真珠についてしまった使用キズは簡単に直せるものではありません。ただし、軽いすり傷のような真珠の表面のみについたごく軽微な傷であれば、軽く研磨することによって目立たなくすることは可能です。

しかし、真珠層の厚みは通常0.4mm~0.5mm、越し物や越し珠と呼ばれる真珠でも0.5~0.7mm程度です。1mmにも及ばない真珠層を削ることになるため、傷を目立たせなくすることはできても、真珠自体の寿命を縮めてしまう可能性があります。

こういった研磨による修理は、何回も繰り返して行うことはできません。

 

傷ではなく汚れの場合も

長く使っているパールジュエリーが以前のような光沢を失ってしまい、拭いてもきれいにならないため、傷が付いたと思う方もいるかもしれません。

長年使っているパールジュエリーには、柔らかい布で拭いているだけでは落としきれない汚れが蓄積されている可能性があります。

 

乾拭きで落ちない強めの汚れには「濡れ拭き」を

真珠クロスのお手入れ

汗や油分などを含む強めの汚れの場合は、柔らかいクロスを水で湿らせた柔らかい布を使って濡れ拭きをしてみましょう。汚れが落ちたら乾いた柔らかいクロスで拭き、水気を取りましょう。

ネックレスの場合、糸が水を含むと切れやすくなってしまいます。真珠の内側から劣化する原因にもなりますので、水に濡らしてしまった場合は糸替えをする必要があります。

 

濡れ拭きで落ちない酷い汚れには「パールクリーニング」を

パールクリーニング

長い間汚れを放置していた真珠は、汗や化粧品によって真珠の表層が溶解し凸凹ができてしまうことがあります。

また使用や保管で、ごくずかなすり傷などがついてしまうこともあります。光沢を損なう細かな傷や汚れは、パールクリーニングが効果的です。

パールクリーニングとは、真珠層の表面についた汚れや凹凸をマイクロピーリングで落とし、本来の輝きを回復させるクリーニング方法です。

良質なパールは真珠層が1000層以上も重なっているので、幾重にも重なった真珠層の一番上にある表層を「むく」ことで真珠本来の光沢を美しく回復させることができます。

 

真珠に傷を付けないためにできること

真珠に傷を付けないために

パールクリーニングなどで目立たなくできる傷もあるとは言え、真珠の傷は基本的には修復不可能なので、できるだけ傷を付けないということが最も大切です。

真珠に傷を付けないために、以下のことを心がけましょう。

  • 着用後には汗やほこりを落とすために、柔らかい布で軽く拭くことを習慣にする。
  • 汚れが目立つ時には、水で濡らしたクロスで濡れ拭きし、汚れが落ちたら乾拭きして水気を拭う。
  • パールネックレスの糸が水を含んだ場合は、糸替えをする。
  • パールジュエリーは他の宝石と一緒に保管しない。
  • 高温になる場所、乾燥しやすい場所では保管しない。

 

真珠の傷は気にするべき?真珠の傷について重要なポイント

真珠の傷は気にするべき?

真珠には傷がないことが望ましいのは確かですが、真珠は生きた貝から作られる自然の宝石です。いくら品質の高い真珠であっても、よく見れば何かしらの小さな傷はついているものです。

しかし、一口に傷と言っても天然キズ、加工キズ、使用キズと傷にも種類があり、加工キズや使用キズには注意する必要があります。

ここでは、真珠の傷について知っておきたい「3つの重要ポイント」を解説します。

 

ポイント1|真珠の寿命を縮める傷は避ける

真珠の加工途中でついた傷や、パールジュエリーを着用している時や保管中に誤ってつけてしまった傷は、後天的な傷であり、真珠層を直接傷つけています。

加工キズや使用キズのような後天的につけられた傷は、最初はさほど目立たなくても、使用し続けているうちに傷からダメージが広がり、急激に真珠を劣化させてしまうことがあります。

真珠やパールジュエリーを購入する時は、真珠を劣化させる可能性がある加工キズや使用キズのついたものは避けるようにしましょう。

 

ポイント2|天然キズなら品質には影響しない

真珠は生きた貝が作るという特性上、完全に無傷の真珠というのはあり得ません。どんなに完璧に見える真珠でも、ほんの僅かなキズやエクボは必ずと言ってよいほど存在します。

稜柱層(りょうちゅうそう)起因による天然キズ以外であれば、基本的に品質に大きく影響することはありません。

逆に、薄巻きの真珠には傷が少ないことが多いため、真珠についたキズやエクボはしっかり巻いている真珠である証拠とも言えます。

 

ポイント3|傷を付けないことが第一

真珠に使用キズをつけてしまうと修復できないため、パールジュエリーを着用する時や保管する時に、真珠を傷つけないようにすることが第一です。

しかし、真珠が傷つきやすい宝石と言っても、普通に身に付けているだけで傷がつくことはほとんどありません。

着用後には汚れや汗を拭う、保管方法に気を付けるといった基本的なルールを守っていれば、真珠を傷つけることなく長く大切に使えるでしょう。 

 

真珠を買う場合は加工キズに注意!メンテナンスのあるお店なら安心!

神戸の無調色真珠専門ブランドエリスヴェリーナ

自然環境の中で生きた貝が育む真珠は、そのほとんどが天然キズを持っており、天然キズを持つことが本物の真珠の証とも言えます。

しかし真珠の加工過程でついた傷や使用中に誤ってつけてしまった加工キズは、真珠を劣化させる恐れがあるため、加工キズのある真珠は避けるのが無難です。

神戸を拠点とする無調色真珠専門店の『ERIS VELINA(エリスヴェリーナ)』では、真珠の品質劣化に影響しない小さな天然キズを持つ真珠をおすすめし、加工キズの無い真珠だけを厳選しています。

天然キズは真珠層がしっかり巻いている証拠とも言え、気にならない程度の天然キズがついた真珠を選ぶことで、品質の高い美しい真珠をリーズナブルにお届けできます。

また、『ERIS VELINA』では、ご購入いただいたパールジュエリーを長く大切にお使いいただけるように、パールクリーニングサービスを提供しています。長持ちするパールジュエリーをご購入したい方はぜひ『ERIS VELINA』にご相談ください。

 

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