パールネックレスを「真珠の数珠」にリフォーム

使わないパールネックレスは「真珠の数珠」にリフォーム。数珠のマナー・使い方・選び方とは

お葬式や法事に参列するとき、「真珠の数珠は失礼にならない?」と迷う方も多いでしょう。

この記事では、真珠の数珠のマナーから選び方を分かりやすく解説。さらに、母・祖母から譲り受けたパールネックレスや使わなくなったパールをマナーに合う数珠へリフォームする方法もご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

目次

真珠の数珠(念珠)とは?ふさの色はどうする?

「涙の象徴」とされる真珠は、お葬式や法事に欠かせない数珠によく馴染む素材です。 まずは数珠の種類や名称、房の色について確認していきましょう。

 

数珠は「本式数珠」「略式数珠」の二種類

数珠には「本式数珠」と「略式数珠」の二種類があります。

  • 本式数珠(本連数珠):宗派ごとに定められた正式な数珠。珠の数が108個前後あり、二重に手に掛ける長さの輪になっている。宗派によって作り・房の形が異なる。
  • 略式数珠(片手数珠):本式数珠が簡略化された数珠。珠の数を簡略化したもので一重の輪になっている。房の形は宗派によって異なる。

一般の参列者であれば、略式数珠を一つ持っておけばほとんどのお葬式・法事に対応できるでしょう。

*真珠は一般的な数珠の珠よりも大きく、出来上がりの数珠の長さが長くなってしまうことから、真珠の本式数珠は珠の数を108よりも少なくして仕立てる(略式二連)もあります。

 

略式数珠の各部の名称

数珠を構成する珠にはそれぞれ名前がついています。

まず、最も大きな珠が「親珠」で、仏さまとのご縁を象徴する中心部分となっています。その周囲を取り巻く珠は「主珠」です。 親珠の脇に置かれた小さな珠は「天珠」で、略式数珠の場合は2つですので「二天」と呼ばれます。

親玉と房をつなぐ玉は「ボサ」です。略式数珠ではボサ玉という管状の玉とセットになっている場合が多いです。

真珠の数珠でも構造は同じです。親珠・主珠・二天をすべて真珠で統一したタイプや、一部に水晶など別素材を組み合わせたデザインも見られます。

 

宗派に合わせた房の形・色を選ぼう

本式数珠・略式数珠どちらの場合も房の形はご自身の宗派に合わせて選ぶ必要があります。

房の色は自由に選べますが、主玉の色に合わせるのが一般的。地域や宗派によっては決まり事がある場合もあるので、大切な場面で慌てないようマナーを確認しておくと安心ですね。

真珠の数珠を弔事用として作る場合は、控えめで美しい真珠の色に合わせて白やグレー、ベージュなど易しいトーンのカラーがおすすめです。

 

真珠の数珠マナーとは?お葬式での基本ルールをチェック

数珠はアクセサリーではなく「仏具」、つまり「祈りの道具」です。マナーを押さえた扱い方を身に着け、お葬式や法事で落ち着いて振る舞えるようにしましょう。

 

数珠は左手で持つ

一般的に、数珠は左手にかけ房を下にして持つのがマナーです。左手は「清浄の手」と呼ばれ、仏さまに最も近い側とされているためです。

焼香の場面では、左手に数珠を掛けたまま右手で香をつまみ、合掌するときに両手を合わせて数珠を軽くかけると美しい所作になりますよ。

席で待機しているときは数珠は手に軽く掛けておくか、膝の上で両手を添えて持つようにしましょう。

 

置きっぱなしはNG

数珠は厄除けとして自分を守ってくれる「分身」とされており、椅子の上や床に置きっぱなしにするのは好ましくありません。

席を外すときは、帛紗の上に置くか、帛紗の中にしまうか、手に持ったまま移動するようにしましょう。式の最中はポケットやバッグへしまい込まず、手に持っておくのがマナーです。

 

使用後は帛紗に包んで保管

使用後、数珠は丁寧に布に包んで保管します。房は強く引っ張ると糸が傷む原因になるため、軽く整える程度にしておきましょう。

真珠は汗や皮脂、化粧品に弱い、非常にデリケートな宝石。使用後は柔らかい布で数珠の真珠部分をやさしく拭き、専用の袋やケースにしまって、湿気の少ない場所で保管すると安心です。

 

貸し借りはしない

数珠は貸し借りをしないのが基本です。数珠は自分を厄から守ってくれる「自分自身の分身」と考えられているためです。

ただし、形見の数珠を受け継いで使うことは問題ありません。良い数珠は紐を替えながら代々使えるとされており、真珠の数珠も糸替えやメンテナンスを行えば世代を超えて永く愛用できます。

 

真珠の数珠の色と意味|葬式にふさわしい真珠の選び方

真珠の色選びに悩む方も多いのではないでしょうか。ここでは、葬式や法事でも安心して使える色、避けるべき色についてご紹介します。

 

白いアコヤ真珠なら間違いなし

白い真珠は「純粋」「悲しみの涙」を象徴するとされており、白いアコヤ真珠は最もオーソドックスな喪のジュエリーとして広く用いられています。初めての真珠の数珠には、白のアコヤ真珠を選ぶのがおすすめです。

真珠はお葬式・法事だけでなく、結婚式や入学式などほとんどの冠婚葬祭に対応できるため、パールネックレスとお揃いで白い真珠の数珠を用意しておくと、さまざまな場面でマナーを押さえた大人の装いが叶うでしょう。

 

グレー・シルバーは落ち着きを演出してくれる

年齢を重ねるにつれて、グレーやシルバーの真珠を選ぶ方も増えています。グレー系の真珠はホワイトに比べ落ち着いた印象を与えてくれます。

黒蝶真珠のようなダークトーンは40代以降のフォーマルシーンで選ばれることが多く、「白い真珠では物足りない」と感じ始めた世代に好まれています。

ダークトーンの真珠の数珠は、落ち着きや貫禄をさりげなく演出したい方や、立場に合わせた装いを意識したい方におすすめです。

 

淡水真珠・カラーパールは避ける

淡水真珠などに多いピンク・オレンジ系や、華やかなゴールド系、複数の色が混ざったマルチカラーの真珠は、悲しみの席にはふさわしくありません。真珠の数珠を選ぶ際も淡水真珠やカラーパールは避けるようにしましょう。

ちなみに、悲しみの席でのパールネックレスは、2連・3連やロングタイプが「悲しみが重なる・長引く」というイメージにつながるためマナー違反とされています。

 

使わない真珠を数珠にリフォームするという選択

譲り受けたけれど使っていない…そんなパールジュエリーをお持ちの方は、数珠へのリフォームを検討してみませんか?

*相談前に真珠が本物かどうか要チェック▶︎真珠の本物か偽物かの見分け方とは?人工真珠を見分ける「6つのポイント」を紹介

 

真珠の数珠にリフォームするメリット

真珠は古くから女性のお守りとして親しまれてきました。

「母から・祖母から、パールネックレスを受け継いだけれど、タンスの奥で眠っている」という方も多いのではないでしょうか。そんなパールネックレスを数珠にリフォームすれば、お葬式・法事・お墓参りなど人生の節目で大活躍してくれる「お守り」になります。

思い出が詰まった大切な真珠を活かすことで、家族の絆をすぐそばで感じながら心穏やかに祈ることができそうですね。

 

真珠ネックレスを数珠にリフォームする流れ

パールネックレスを数珠にリフォームしたいと思ったら、まずは真珠専門店を訪ねてみましょう。店舗では真珠の状態を確認し、片手/本連、宗派、房の色などの希望をヒアリングしてくれます。珠の並び方や房の形など具体的な仕様を決めたら、あとは仕上がりを待つだけです。

神戸の無調色真珠専門店「ERIS VELINA(エリスヴェリーナ)」では、店舗・オンラインの両方で「リパール相談室」の利用が可能です。経験豊富なアドバイザーが一人ひとりの要望とマナーに合わせたリフォームを提案し、熟練の職人技で仕上げています。

*詳しくは▶︎リパール|パールジュエリーのクリーニング・修理・リフォーム・リサイクル相談

 

リフォーム費用の目安

パールネックレスを数珠にリフォームする場合の費用は、数珠を長持ちさせる「PS加工」料を含め2-3万円が一般的です。ただし、珠の大きさや宗派、片手か本連か等によって加工料金は変動します。また、真珠の状態によっては加工できないケースもあるため、必ず店頭で確認しましょう。

「永く使える品質」と「マナー」の両方を大切にした真珠の数珠を作りたいなら、真珠加工や冠婚葬祭品に強い専門店に依頼するのがベスト。金額と品質の両面で納得できるリフォームが叶います。

 

真珠の数珠はPS加工をしよう

PS加工とは、真珠表層の炭酸カルシウムをフッ化カルシウムへ変化させ、汗や酸に対する耐久性を高める技術です。PS加工を施した真珠は通常の真珠と比べて約60倍の耐酸性を持つので、劣化を遅らせることができるのです。

手に持って使う数珠は汗の影響を強く受けますよね。せっかくリフォームした思い出のパールが数回の使用で曇ってしまっては残念です。真珠の数珠にはPS加工を施して、永く安心して使えるようにしましょう。

 

マナーを押さえた真珠の数珠で、心を整える装いを

真珠は涙の象徴とされ、葬式や法事で身に着けてもよい唯一の宝石です。ただし、数珠にリフォームする際は、ふさの色や形などいくつかの重要なポイントがあります。

譲り受けたパールネックレスを数珠にリフォームすれば、悲しみの場で心を支えてくれる特別な一本になるでしょう。宗派や立場に合った数珠を、大人の身だしなみとして一つ用意しておきたいですね。

パールネックレスを数珠にリフォームするなら、冠婚葬祭に精通した神戸の無調色真珠専門店「ERIS VELINA(エリスヴェリーナ)」にご相談ください。

リパールカウンセラーと熟練の職人が連携し、大切なジュエリーを次の世代へと繋ぐお手伝いをいたします。

*ご相談は▶︎リパール|パールジュエリーのクリーニング・修理・リフォーム・リサイクル相談

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